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BTS RM 「Indigo」全曲 【日本語歌詞 / 和訳 / 解説・考察】

 

BTS RMの1stソロアルバム『Indigo』より、全10曲の歌詞の和訳(日本語歌詞)と過去のコンテンツやインタビューなどの話から歌詞を紐解く解説記事のマップです。

(※解説は順次更新予定です)

 

RMは普段から読書家としても有名で、とても詩的な表現や難しい単語、ヒップホップのスラングなどもたくさん出てくる今作。
RM自身「それぞれの解釈や余白で楽曲に生命を吹き込んでほしい」と話しているように、曲の解釈は聴き手のそれぞれが自由に受け取るものではありますが、単語の解説および、これまでのBTSのコンテンツを全て追いかけている筆者の視点から過去に話していたことや数年前の動画にすでに登場していたデモ音源から推測される楽曲を制作した当時の背景などの補足をまとめました。
RMの20代のアーカイブとも呼ばれる宝物のような10曲を噛み締めるヒントとしてお役に立てれば幸いです。

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1. Yun (with Erykah Badu)

ユン・ヒョングン画伯のナレーションにより始まるイントロ曲でネオソウルの母とも呼ばれるエリカ・バドゥがフィーチャリングに参加し豊かな魅力に華を添えられた楽曲です。

 

 

 

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2. Still Life (with Anderson .Paak) 




アンダーソン・パークとコラボしたヒップホップの洗練されたサウンドが大きな魅力を放つとても楽しい一曲で、“Still Life”を本来の意味としての「静物」と「It's still life(これは依然として人生だ)」という重義的な意味として、額縁に収まる事なく前に進み続けるのだというメッセージが込められています。

 

 

 

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3. All Day (with Tablo)

チップマンクソウルというサンプリングのピッチと速度を自由自在に調整しビートに溶け込ませるという技法を用いたヒップホップ曲。
RMがラッパーを目指すきっかけとなったEPIK HIGHのタブロ氏との共作で、そんな二人の縁が感慨深くも言葉遊びの楽しい一曲。

 

 

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4. 건망증 (with 김사월) 



日本語で『物忘れ』というタイトルのアコースティックギターと口笛で紡がれる感性的な楽曲です。
ジーンズを擦る音や作業室にあるおもちゃを叩いたりと遊び心のある演出も。

 

 

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5. Closer (with Paul Blanco, Mahalia)

RMの2ndミックステープ『mono.』の収録曲『Seoul』も手がけたイギリスのエレクトロニックデュオ・HONNEをプロデューサーに迎えた一曲。
RMによると「皆さんが持っているであろう携帯電話越しの想いや感情をこの楽曲を聴きながら思い出してもらいながら気楽に聴いてほしい一曲」と紹介していました。

 

 

 

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6. Change pt.2

サウンドとメッセージが美しく融合したまるで現代アートのような一曲で、中盤からのサウンドの変化は“全て変わる”というメッセージを感覚的に楽しめる癖になること間違いなしの楽曲です。

 

 

 



7. Lonely 



アコースティックからロックサウンドへと変化する流れがとても心地よいポップソングで“誰もが感じたことのある普遍的な感情を込めた曲”としながらも、個人的には過去に話していたこととの関連や思い出を色濃く感じ取ることができキムナムジュンという青年の日記を読ませてもらったような感覚になった楽曲でした。(※詳細は後日追記します)

 

 

 

8. Hectic (with Colde)

シティポップの楽しいサウンドと都市の夜明けの空気を感じる詩の織りなすハーモニーがとても魅力的な一曲。

 

 

 



9. 들꽃놀이 (with 조유진) 



華麗だがすぐに消えてしまう花火よりも穏やかな野花として生きていきたいという願いの込められたRMの“今”が積み込まれた楽曲です。

 

 

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10. No.2 (with 박지윤) 


シンガーソングライターのパク・ジユン氏を迎えた今作は、ギリシャ・ローマの神話の頃から語り継がれる“過去を振り向かないで”というメッセージの込められた楽曲。
『バンタン会食』でもその時その時で最善を尽くしてきたという話をしていたことも彷彿とさせ、RMの個人的な体験が不思議と聴き手の慰めになる、温かな優しさに溢れた一曲です。

 

 

 

〜 Indigoに寄せて 〜

このアルバムについてRMは、「RMとキム・ナムジュンの狭間での悩みや混乱 自我のアイデンティティ。これまではそういうことを重視してきましたが、このアルバムは初めて僕のものを作った気がしている」「誰かの人生にものすごいメッセージを与えたいというよりは、本の栞にしてその時々に取り出す銀杏の葉のようなアルバム、あるいは楽曲になってほしい」と話していました。
RMの中の最大の芸術は“最も個人的な話を最も普遍的に話すことができるのが最大の境地”であり“ある程度聴く人も自分のことのように感じられるもの”であることを願っているそうですが、まさにこのアルバムはそういった芸術の境地にいるのではないかと感じています。


Tablo氏はRMの楽曲についてこんな話をされていました。

曲を聴きながら歌詞を見ると、
楽しい曲にもどこか悲しみや寂しさがあるんです。
そういうところが僕は一番人間的だと思います。

この楽しさの中に香る悲しみや寂しさこそが私たちの心の隙間に入り込み共感を呼び起こすエッセンスなのではないでしょうか?
『Indigo』は1stソロアルバムでありながら、最も個人的な話をしながらも全く別の人生を歩む私たち聴き手の感情にも寄り添ってくれるような、そんなアルバムになっているのではないかと思います。

”1つ1つの曲が日常に寄り添い彩ってくれるような『Indigo』の楽曲たち。
人生の節目ごとに何度も読み返す大切な本のように、多くの人にとって、その時々でさまざまな発見をくれる、そんなすてきなアルバムになったのではないでしょうか。

 

 

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和訳はなるべく直訳で通るようにしていますが意訳を含む部分もございます。
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随時更新予定なのでまたお時間のある時に遊びにきていただければ幸いです。