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【MV考察】Jung Kook (ジョングク)Seven ( feat.Latto )【BTS】

 

BTS JungKook (ジョングク)初の公式ソロデビューシングル『Seven (feat.Latto)』。

韓国の人気俳優ハン・ソヒが登場したことでも大きな話題となった、可愛らしくコミカルなMVのストーリーについて解説・考察していきます。

 

「重たい愛ゆえに彼女を追いかけるジョングクと逃げても逃げても追いかけてくる彼に苛立っている彼女」、、というストーリーとして受け取っている方は、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
とても可愛らしくコミカルで優しい愛に溢れた物語の細部を振り返りながらより一層たくさんこのMVに触れる機会が増えることを願っています。

 

youtu.be

 

 

 

SevenのMVストーリー

 

『Seven』は、“一週間(7日間)毎分毎秒いつも君のことを愛している”という想いがこもった甘く熱いラブソングです。

“いつでもどこでも大好きな君のそばにいたい”という詩のようにMVの中でも、色々な場所に現れるジョングクと疎ましそうに彼から逃げながらも最後は彼を受け入れるハン・ソヒ演じる女性との恋模様が、月火水木金土日の7日間のチャプターに分かれて描かれています。

 

甘い愛の言葉で“四六時中愛している”と綴られる詩の内容とは違い、MVの中の二人は口論を繰り返し、彼女が終始苛立っている理由について、彼に付き纏われているから…と解釈する人もいるかもしれませんが、MVの中で巻き起こる不可思議な現象にフォーカスすると、もっと可愛らしくコミカルでふっと心が温かくなるような新しい世界が見えてくるはずです。

 

MVの中のシーンを各曜日に分けて振り返っていきます。

 

 

MONDAY:Psychokinesis

 

Seven official MVより

レストランで向かい合い口論をしているジョングクとハン・ソヒ。

二人の感情がヒートアップするのと同時に周囲のテーブルが揺れはじめ、ついにはシャンデリアが落下。

驚く他のお客さんたちとは違い気に留めず口論を繰り返す二人は、レストランの壁が崩壊しても二人の話し合いをやめる様子はありません。

このことから、二人にとってこの光景はいつものことであり、その原因こそが口論の理由になっていると推測されます。

感情が昂ると明かりが点滅したり周囲のものが動き出したりするといった能力を持ったヒーローの登場する作品はたくさんありますが、彼女か彼のどちらかがそういった能力の持ち主である(あるいは力のトリガーが恋人になっている)と仮定するといつも喧嘩している理由が腑に落ちるのではないでしょうか。

火曜日以降のシーンをみていくと、おそらく不思議な力を持っているのはジョングクの方で、いつも様々な混乱を引き起こされることにうんざりしている、または混乱が起きないようにしたい彼女…という一つの設定が浮かびます。

 

 

TUESDAY:Levitation

 

Seven official MVより

火曜日で描かれるのは電車に乗っている彼女を窓の外から眺めているシーンです。
重力や風の抵抗を感じないパワーを持っているのか、電車の外から彼女を眺めるジョングク。

 

見られたくないのか車内を移動する彼女は逃げながらも振り返り、彼の姿を探しています。
そして彼は車内が透視できるかのようにピッタリ彼女の頭上をくっついていきます。

月曜日と水曜日への明確な物語のつながりは不確かなため「ただ彼女のことが大好きで外から見ているシーン」とも受け取れますが、「レストランでの出来事を謝ろうと彼女に気づかれないように様子を伺っている彼と、それに気づいていて彼を避けている彼女」…と推測することもできます。

 

Seven official MVより

 

 

 

WEDNESDAY:Aquakinesis

 

Seven official MVより

水曜日はコインランドリーで洗濯中の彼女と、彼女に何かを訴えているジョングクのシーン。
月曜日のレストランと違い彼女に何かを伝えながらも少し困ったような顔をしているのは、怒っている彼女に何かを懇願しているようにも見えます。(例えばレストランを壊してしまったことを「もうしないから」と謝っているとか…)

 

Seven official MVより

どこからか流れていた水はついに二人の胸の高さまで到達し、レストランのときと同様、周りにいたお客さんたちはどこかに去って行ったにも関わらず、二人は口論を続けています。
この時のハン・ソヒ演じる彼女は完全にジョングク演じる彼に対して怒っています。
「またこんなことになってしまってどうするの?」と言っているようにも見える彼女は天井まで到達しそうな勢いで嵩を増す水に困惑しながら水の中へと潜っていってしまいます。

 

増えていく水に対して何のリアクションもなく、ただ彼女に何かを訴えていたジョングクは、突然水に潜ってしまった彼女に驚いた顔を見せ、すぐに自らも水の中へ。

Seven official MVより

 

 

THURSDAY:Healing

 

Seven official MVより

 

Seven official MVより

木曜日。道端に倒れているジョングク。
彼の周囲が水浸しなのに対して歩道や道路は乾いています。
水曜日のコインランドリーの洪水の中で気を失ったまま流れ着いたのかもしれません。
朦朧とする意識の中で担架で運ばれながら彼女を発見したジョングクは突然元気を取り戻し、道端の花屋で黄色い花を買い、必死に彼女を追いかけていきます。

 

Seven official MVより

 

 

FRIDAY:Storm

Seven official MVより

金曜日には大雨の中歩く二人の姿が。

次の場面では嵐が吹き荒れ、必死に街頭に捕まって彼女に何か叫んでいたジョングクは、ついに嵐に吹き飛ばされてしまいます。

 

Seven official MVより

 

SATURDAY:Undead

 

Seven official MVより

嵐に飲み込まれどこかに飛んでいった彼は、土曜日、棺の中で眠っています。
悲しみに暮れる人々の中で彼女も寂しそうに俯いています。

 

どうやら不死身の能力を持っていたのか、棺の中から茶目っ気たっぷりのいたずらな笑顔で蘇るジョングク。
不死身の能力までは把握していなかったのか彼女は呆れ返るようにうなだれます。

 

Seven official MVより

 

 

SUNDAY:Teleport

 

Seven official MVより

 

日曜日にはテレポートでもしたのか、普通なら登れないようなとても高い場所にいる二人。

いつどこにいても全身全霊の愛を送る彼にいつも苛立っていた彼女。この日もそっけない態度ではあるものの、7日間の中で一番柔らかい表情をしていて不意に微笑む姿も。

 

Seven official MVより

 

 

Seven:Empath

 

見出しの整理の為、曜日ごとに起こる現象でタイトルの超能力を分けていますが、
大きな括りでのジョングク=エスパーという設定なのではないかと考えています。
そして7日間を通して見えてくるのは、彼が自分のパワーをコントロールできていないということです。(火曜日と日曜日はコントロールできていたのかもしれませんが…)

 

行く先々で建物を壊したり、洪水を起こしたり、嵐を巻き起こしたりと、トラブルに事欠かない彼に対し、普通の恋人同士でありたいと願う彼女の想いが苛立ちになり、口論をしていたのではないでしょうか。

そしてMV中、彼が自らの超能力をコントロールできないときは、彼女との言い合いの中で感情が昂っているときでした。

それはまるで、愛が大きくなればなるほどコントロール不能になる大好きな人への感情に似ていると思っています。

 

 

時に世界が崩れるほどの苛立ちや絶望を覚え、洪水のように溢れ出す悲しみや誰かに恋する想い。
ひと目見るだけでたちまち力を取り戻し、何度でも枯れた心を蘇らせることができる。

 

可愛らしく奇想天外でユーモアたっぷりに描かれる物語の中にあるのは、多くの人たちが知っているであろう、誰かに恋焦がれたり愛する人を大切に思うが故にコントロール不能になってしまうあの普遍的な感情なのではないでしょうか。

 

 

MVのラストで、これまでそっけなく見えていた彼女の方から手を差し出し、仲良く手を繋ぎどこかに歩き出す二人。
土砂降りの雨はやみ、雨に濡れた道はキラキラと光っています。

 

Seven official MVより

 

 

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