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日本語歌詞 / BTS RM 「6 Groin 」/ 和訳・楽曲解説

 

BTS RMのソロ 2ndアルバム「RightPlace,Wrong Person」。
5月24日にリリースされたこのアルバムから6曲目に収録された「Groin」の日本語訳(和訳)と楽曲の解説・考察を書きました。

 

youtu.be

 

 

 

 

Groin 日本語訳/和訳

 

세상엔 재수없는 새끼가 많아

어쩌라고 뭐 가던 길이나 가라

세상엔 알 수 없는 새끼가 많아

부딪칠 것 같으면 난 더 세게 밟아

世の中 イラつく奴が多いな

何なんだ どっかいけよ

世の中 意味不明な奴が多いな

ぶつかりそうになったら 俺はもっと強く踏み込む

 

I just fuck it up (Fuck it up, b-)

Everytime you know I fuck it up

(Fuck it up, you dick)

全部ぶっ潰すだけだ(ぶっ潰す クズども)

いつだってそうだろ 全部ぶっ潰す

(ぶっ潰す カスがよ)

 

이렇게 번번이 또 망치고 말아

난 스님은 못돼

타인의 말은 내게는 언제나 오해

Not a fuckin’ diplomat

이제 좀 살만하니 뭔 책임을 떠넣네

내가 뭘 대표해

나는 나만 대표해

こうやって何度もまた台無しにしてしまう

僧にはなれないよ

他人の言葉は 俺からすると常に誤解

外交官には死んでもなれねぇな

やっと落ち着けると思ったら何の責任を押し付けるんだよ

俺が何を代表するっていうんだ

俺は俺だけを代表する

 

홧병나서 죽기 전에 할말은 하자

맘 안 드는 놈한테 난 무조건 빵상

빵상, 빵상, 무조건 빵상

내가 뭘 하던 이제는 못 말려 방상

腹が立って死ぬ前に言わせてもらうよ

気に入らない奴には無条件にパンサン※

パンサン、パンサン、無条件にパンサン

俺が何をしようともう止められないパンさん

 

I see what I see (me)

I be what I be (me)

I’ll set you free

Can’t tell me nothin’ I’m so far

What it do just come

俺は見たいものを見て(me)

俺はなりたいものになる(me)

俺が君を自由にするよ

俺に何か説こうなんて無理だよ 俺はめっちゃ遠いところにいるから

何してるんだ 早く来いよ

 

Get yo ass outta trunk

Get yo ass outta trunk

Get yo ass outta trunk

Your face, I’m like “Fuck, b-!”

トランクから出てけ

乗っかって来んな

トランクから出てけ

そのツラの前で俺は“Fuck, カス野郎!”

 

Get yo ass outta trun

Get yo ass outta trunk

Get yo ass outta trunk

Don’t care what yo talk, b-!

トランクから出てけ

乗っかって来んな

トランクから出てけ

何を言われたって気にしない クソ野郎!

 

Get yo ass outta trunk

Get yo ass outta trunk

Get yo ass outta trunk

You walk like a duck, b-!

トランクから出てけ

乗っかって来んな

トランクから出てけ

アヒルみたいなよちよち歩きだな カス野郎!

 

Get yo ass outta trunk

Get yo ass outta trunk

Ass outta trunk

Ass, ass outta trunk

トランクから出てけ

乗っかって来んな

トランクから出てけ

さっさと出てけ

 

세상엔 재수없는 새끼가 많아

어쩌라고 뭐 가던 길이나 가라

세상엔 알 수 없는 새끼가 많아

나는 더 세게 밟아 그냥 더 세게 밟아

世の中 イラつく奴が多いな

何なんだ どっかいけよ

世の中 意味不明な奴が多いな

ぶつかりそうになったら 俺はもっと強く踏み込む

 

Yeah I fuck it up, I fuck it up

증오는 해롭지만 I suck it up

이제는 거꾸로 더 절벽으로

산얀 형과 함께 어머니 속썩이러

Yeah 俺がぶっ潰す 俺がぶっ潰す

憎悪は有毒だが 俺はごちゃごちゃ言わねーよ

これからは逆にもっと崖っぷちへ

サンヤン兄さんと一緒に 母さんの気を揉ませに

 

어쩌면은 법위로, 아니 그건 never, no

난 착하게 살 거야 하지만은 you never know

눈은 좀 깔아줘 그러니 자극하지 마라 좀

친구가 되고 싶다면 걍 술이나 좀 따라줘

You dig?

ともすれば法の上に いやそれは絶対にないね

俺は善良に生きてやる それでも君には分からないだろう

目を瞑ってくれ だから刺激すんなよ

友達になりたけりゃ酒でも注いでくれ

お分かり?

 

I see what I see (me)

I be what I be (me)

I’ll set you free

俺は見たいものを見て(me)

俺はなりたいものになる(me)

俺が君を自由にするよ

 

 

credit
作詞:RM, 김한주, Mokyo, San Yawn, 정크야드 (JNKYRD)
作曲:RM, 김한주, Mokyo, San Yawn, 정크야드 (JNKYRD)

 

※ 빵상(パンサン)=地球外言語を話すことができると主張する女性が韓国のテレビ番組に出演した際に流行したミーム。「빵상」は宇宙からの挨拶の言葉。

※ Get yo ass outta trunk =トランクから出て行け

 

 

Groin 解説・考察

 

嫌いな人たちに言いたいことを素直に表現した、 ロックなサウンドが加味されたオルタナティブヒップホップ。(公式紹介文より)

 

爽快な言葉が並ぶ「Groin」の中でも異色な“パンサン”という言葉ですが、2007年ごろ韓国のテレビ番組に地球外言語を話すことができると主張する女性が出演し流行したというミームだそうです。彼女によると「人間どもこんにちは」という意味の挨拶の言葉で、楽曲中では宇宙人の言葉“パンサン”とパンPDの名前を彷彿とさせる“パンさん”が掛けられています。

“嫌いな人たちに言いたいことを表現した”という公式紹介文がありますが、パンさん=嫌いな人ではなく、おそらくRMが小学生だった頃に流行ったであろう“パンサン”という幼稚ともとれる言葉で嫌な奴を煽る様子に対して「自分を育ててくれた会社の偉い人=パンさんでさえ止められないほど俺は荒ぶってるぜ!」と言っているユニークな場面なのではないかと思います。


この場面では、サウンドにも宇宙人がしゃべっているような高い声が組み込まれ、さらにユーモアを引き上げていたりと、過激ともとれる楽曲のリリックさえも不愉快になることなく爽快な気分で聴けるよう計算されたバランス感覚がとても秀逸です。


その後の“Can’t tell me nothin’ I’m so far”で、自分はとても遠い場所にいるから君が僕に何かを説くことはできないという詩がありますが、“パンサン”という宇宙語を話すほど遠いところにいる=現在のRM(BTS)の人気度を表しているように感じます。

“Get yo ass outta trunk(トランクから出ていけ)”というリリックの“trunk”には「カバン、車のトランク」などの意味がありますがスラングでは「尻」という意味もあるそうで、宇宙ほど高い位置に上り詰めた自分の後ろに乗っかってくる者たちへ「出て行け」と言っているのだと解釈しています。

 

“부딪칠 것 같으면 난 더 세게 밟아(ぶつかりそうになったら 俺はもっと強く踏み込む)”という歌詞には、BTS 「花様年華」期のイントロ曲としてSUGAが制作した「Never Mind」を思い出しました。

 

Groin:부딪칠 것 같으면 난 더 세게 밟아(ぶつかりそうになったら 俺はもっと強く踏み込む)

Never Mind:부딪힐 것 같으면 더 세게 밟아 임마(ぶつかりそうになったら もっと強く踏ん張れ この野郎)

同じ意味の詩のようですが、「Groin」で使われている「부딪치다」は自ら動いているときに何かとぶつかるという能動的な状態を指し、「Never Mind」の「부딪히다」は何かにぶつけられるといった受動的な状態を指します。
「Never Mind」が逆境の中でどんなに石を投げられようとどんな壁にぶち当たろうと強く踏み込むという意味であるのに対し、「Groin」ではよりアグレッシブに自ら何かにぶつかりに行く状況を思わせます。

 

 

BTSが新たなチャプターに入る前、ファンに向け素直な心のうちを吐露してくれたコンテンツでさえ、言葉の巧みさゆえ“KPOPのシステムについてRMが一石を投じた”と記事になっているのをいくつも目にしました。そうした世間の流れの中で、彼らの気持ちは何人のファンに伝わったのだろうかと喉の奥に何かが詰まったような気分になったことがありましたが、“自分は何の代表でもない 自分は自分を代表するだけだ”という詩に、あの時喉の奥に詰まっていた何かを取り除いてもらったような気持ちになりました。

 

RMの言葉や音楽は、私たちの想いを代弁してくれるでしょう。
しかし生きてきた時間や見てきたものが違う以上、私や誰かの主義主張は私や誰かだけのものであり彼に背負わせるものでは決してないのだと私は思います。
どんなに彼らを愛し、どれだけ彼らを知りたいと願えど、他者の心の中や楽曲に込めたメッセージを一語一句違わず受け取ることは不可能です。

だからこそ、彼らを自分たちと違わない一人の人として尊重し、思いやりを持って、その音楽をありのままの形で受け取る人がたくさんいればいいな、と願っています。
そしてきっとその人たちにとって、彼の紡ぐ言葉や音は、この世界で特別に刺さり、特別に輝いて聴こえるのではないでしょうか。

 

 

 

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