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BTS Jimin(ジミン)「FACE」4 Alone【日本語歌詞 / 和訳 / 解説・考察】

 

BTS Jimin 1st ソロアルバム『FACE』より、『Alone』の韓国語歌詞、英語歌詞すべての和訳(日本語歌詞)と翻訳メモ、楽曲解説などをまとめました。

 

 

 

Alone 日本語・和訳

 

Alone

 

いつからだっただろうか
目の前で笑っているみんなが恐ろしく感じる
逃げようとしたけれど
道に迷った今の君
酒に酔って寝て
思い出せない時
考えてみた  今僕が何をしているのかって
なぜ僕だけがこうなのか  いや、みんながそうだよ
いつも大丈夫なふりをする僕の姿が
情けなく感じる

同じ一日が
また流れて
どれだけ耐えれば
僕は帰れるのだろうか?
冷たくて寂しい夜
何も考えずに
明かりが消えた部屋を歩いて 僕一人で
大丈夫だって思ってたけど
だんだん僕を失っていくような気がする

Day & night 繰り返される fall
Bad twilight 目を逸らすけど
Day & night 繰り返される fall
(メーデー、僕を助け出してよ)
やり直せる、きっと大丈夫さ
Lie lie lie lie lie lie lie


君は最もらしい言い訳をしてみたって また
目を閉じて目を逸らしてみても oh
分かってるだろ もう壊れてしまったのは
取り返しのつかないもの


同じ一日が
また流れて
何をどうすればいいんだよ
この暗闇が終わるのかな?
冷たくて寂しい夜
何も考えずに
明かりが消えた部屋を歩いて 僕一人で
大丈夫だって思ってたけど
だんだん僕を失っていくような気がする

Day & night 繰り返される fall
Bad twilight 目を逸らすけど
Day & night 繰り返される fall
(メーデー、僕を助け出してよ)
やり直せる、きっと大丈夫さ
Lie lie lie lie lie lie lie

 

※和訳は意訳を含みますので他サイト等への転載・転用は固くお断りしております。

 

 

 

楽曲解説・考察

 

ポップバラードジャンルの楽曲で、パンデミックの中、自分だけが取り残されているような不安や恐怖など率直な感情を盛り込んだ情緒あふれる一曲です。

BTSにとって初めて無観客での開催となったオンラインコンサートでMC中、これまでと変わった世界の中で涙を流していたジミンくんの姿もARMYたちの思い出の中に残っていることと思います。

この楽曲を聴いたとき、あの時話していた想いやあの場で言葉にはできなかったジミンくんの心の中をのぞいているような詩に、想像することしかできなかった想いの答え合わせをしているような気持ちになりました。
そしてRMの『Indigo』でもそうだったようにあの頃の先行きの見えない閉鎖感の中で誰もが抱えた戸惑いが、こうして“過去の話”として大きな心で受け止めることのできる今をとても感慨深く思います。

 

またPdogg氏をはじめ、Bighitのごく身近なメンバーと少人数で“全て自分たちだけで作った”というこのアルバムは、1曲目から物語のように美しく繋がりを持って流れていきますが、アルバムの中で一曲前に収録されている『Like Crazy』の浮遊感溢れる音楽や“夢から醒めたくない”というリリックの後に鳴り響く『Alone』の冒頭の目覚まし時計の音は、なんともいえない虚しさを感じます。
『Dynamaite』や『Permission to Dance』のように世界で活躍する有名プロデューサーを招いた曲でもなく、アルバムの中間に位置する羽休めのような楽曲の冒頭で、誰もが聴き慣れた電子音にこれほどまでに大きく深い意味を感じさせてくれる手腕に、BTSだけの持つきらめきや心の奥にスッと入り込んでくる独特の個性を強く強く感じ、とても感動しました。
そして、そのアラームの音の後に聴こえるJiminの歌声は、まるで起きたばかりの声のように低く掠れ、続く2verseからサビへ向けて次第に伸びやかに変化していきます。
はじめのverseで、Jiminのボーカルがいつもとは違う少し苦しそうに聴こえる発音で歌っていることも、部屋から出ることができない閉鎖的な息苦しさが感じられ、まるで演劇を見ているように感じました。

 

歌詞の世界の中で“やり直せる、きっと大丈夫さ”という部分に被せられながら“Myday”というSOSを意味するキーワードともに“僕を助けて”というフレーズが重なったり、“きっと大丈夫さ”の後に子供の声で続く“ラララ”のかわいらしい歌声が、歌詞を見ると“Lie”となっているところも、人の感情は簡単には説明できない、とてもBTS的な世界観を感じて大好きな場面です。
“大丈夫というけれどそれは嘘だ”と続くこの曲の最後の詩には、BTSのVがメインとなって作った『Blue & Grey』の中の一節、“大丈夫なんて言うな 大丈夫じゃないじゃないか”という詩を思い出しましたが、この曲もまたバーンアウトの心象風景を綴られたものでした。

 


ジミンくんの私的な心の中を覗きながら、私たちも経験したあの息苦しさを表現力の高さを持って共感させ癒してくれる…。
『Alone』は、何気なく自然と耳に染み込みながら彼らのセンスや才能が詰め込まれた一曲なのではないかと感じています。