BTS SUGAのソロプロジェクトAgust D。
2016年にリリースされたMIXテープ『Agust D』、2020年の『D-2』につづきAgust Dトリロジーのラストを飾る『D-DAY』に収録されている楽曲の歌詞の日本語訳や楽曲解説のマップです。
各楽曲の和訳、詳細な解説と考察はリンク先の別ページにて更新予定なのでぜひ併せてご覧ください。
- 1. D-Day
- 2. 해금
- 3. HUH?! (feat. j-hope)
- 4. AMYGDALA
- 5. SDL
- 6. 사람 Pt.2 (feat. 아이유)
- 7. 극야
- 8. Interlude : Dawn
- 9. Snooze (feat. Ryuichi Sakamoto, 김우성 of The Rose)
- 10. Life Goes On
1. D-Day
日本語で記念日など特定の“その日”を表すD-dayという言葉がタイトルに用いられた楽曲でAgust Dトリロジーの最終章となるこのアルバムの幕開けに相応しく強烈な印象が残ります。ヒップホップトラップジャンルのこの楽曲は歌詞に登場する過去、現在、未来をぐるぐると回っている閉塞感を思わせる印象的なイントロとギターサウンドが耳を引く楽曲となっています。
2. 해금
『D-2』のタイトル曲‘大吹打’に続き、歌詞にも登場する“ヘグム”という伝統楽器を活用したヒップホップジャンルの曲です。
伝統楽器の“ヘグム”と、禁止されたものを解く「解禁」という意味の“해금(ヘグム)”という単語に2つの意味を乗せ、自由に生きているように見えるが、実際には日常と社会で色々な制約と制限に縛られて生きていく人々に向かって「自由」という話題を投げかける楽曲です。
3. HUH?! (feat. j-hope)
BTS j-hopeがフィーチャリングに参加したこの楽曲は、BTSのラッパーラインの人気曲『Cypher』シリーズを彷彿とさせる辛辣な物言いと言葉遊びが痛快な一曲です。
また“否定的な視線と見解を持つ人々”に向けたメッセージは1st Mixテープ『Agust D』のリリックも彷彿とさせるAgust D節を強く感じることのできる楽曲。
4. AMYGDALA
「Amygdala(扁桃体)」とは、動機、学習、感情と関連した情報を処理するのに重要な役割をする脳構造の一部で、扁桃体というキーワードを通じてトラウマと取り出したくない記憶を語った楽曲だそうです。 公式の楽曲紹介では、“強烈な感情を倍増させるトラップヒップホップ・ポップジャンルの曲で、アコースティックギターサウンドと単純だが耳元に残るメロディーが特徴。”と紹介されています。
5. SDL
ヒップホップR&Bジャンルで、Agust Dの魅力的なボーカルと感性が引き立つ楽曲で、アルバムの中で重厚感のある楽曲が続いた流れから空気を一変させ、‘사람 Pt.2’へと自然に繋いでいく大きな役割を担いながらも気軽に聴くことのできるトレンディな楽曲です。
6. 사람 Pt.2 (feat. 아이유)
この楽曲はBoom bapのビートを中心に愛と別れ、恐怖、悲しみのように、過ぎ去れば無駄なように見えながらも絶えず繰り返される人との関係をAgust Dの感性で表現した楽曲だそうです。
7. 극야
キム・グァンソクの『三十頃に』の一部をサンプリングして作ったBoombapの曲。
一方に偏った見解に対する考察を含んでおり、これを真昼にも闇が持続する“極夜”という現象になぞらえて表現した。
8. Interlude : Dawn
Instrumentalの楽曲。
‘Snooze’の鍵盤のコードをカットしリバースさせたものを基準にストリングスやギターを加え制作された楽曲で、ラストの2曲へ向けてより抒情的な空気を作る役割を担っています。
9. Snooze (feat. Ryuichi Sakamoto, 김우성 of The Rose)
世界的な映画音楽の巨匠でありミュージシャンでもある坂本龍一氏とThe Roseのキム・ウソン氏が参加した楽曲。
ブーンバップのリズムに乗せ、絶えず努力してきた過去に想いを馳せながら夢に向かって走る人たちへの温かなメッセージが強く胸を打つ一曲です。
この楽曲についてSUGAは、同じ業界にいる後輩たちにだけでなく、すべての世代の何かを達成するために日々を頑張って居眠りをしている…そのすべての人たちに捧げる曲だと話していました。
10. Life Goes On
2020年11月に発売したBTSのアルバム『BE』のタイトル曲‘Life Goes On’をAgust Dの感性をふんだんに取り込み新しく誕生した楽曲。
Weverse liveの中でSUGAは、このアルバムについて、いつも辛かった物事を乗り越えて音楽の中で昇華しみなさんに聴いてもらっているのだと話していました。
自分ならではの方法で、自分自身を、そしてすべての瞬間や状況、その時々の人々を許しこのアルバムが完成したそうです。
BTSのメンバーのRMは彼の音楽について、“不安や暗闇に向き合いながらも一筋の希望や光を手放さない、何か清らかなものを感じられる”と喩えていましたが、その言葉通りどんなに辛く暗い日々や感情の中にもどこからか光は差すものだとそっと語りかけてくれるようなアルバムです。